具体的な数字でデュアル投資を解説
Binanceのデュアル投資(Dual Investment)は、一見複雑ですが原理はそれほど難しくありません。「年利200%」のような数字に惹かれるものの、実際の決済の仕組みが分からないという方が多いです。今回は具体的な数字で明確に説明します。
まだBinanceアカウントをお持ちでない方は、Binance登録リンクから開設後、アプリのトップページで「資産運用」→「デュアル投資」で現在購入可能な商品を確認できます。
2つのモード
デュアル投資には**高売(Sell High)と低買(Buy Low)**の2つの方向があります。
- 高売:暗号資産(例:BTC)を預けて、現在価格より高い目標価格を設定
- 低買:ステーブルコイン(例:USDT)を預けて、現在価格より低い目標価格を設定
どちらも、満期時に目標価格と決済価格の関係に基づいて受取通貨が決まります。
高売の具体例
条件設定:
- 1 BTCを保有、現在価格60,000 USDT
- 「高売」商品を購入:目標価格65,000 USDT、期間7日、年利200%
- 実際の利息 = 200% x 7/365 = 3.836%
満期ケース1:決済価格が65,000 USDT未満(例:63,000)
目標価格に到達しなかったため、BTC元本+BTC利息で返却:
- 受取 1 x (1 + 3.836%) = 1.03836 BTC
- 63,000で換算 ≒ 65,416 USDT
BTCの保有量は増えましたが、高値での売却はできませんでした。
満期ケース2:決済価格が65,000 USDT以上(例:68,000)
目標価格に到達したため、BTCが目標価格で売却されUSDTで返却:
- 受取 1 x 65,000 x (1 + 3.836%) = 67,493 USDT
65,000の価格でBTCを売却し(利息による補填付き)、市場価格は68,000なので一部の値上がり益を逃しています。
低買の具体例
条件設定:
- 60,000 USDTを保有
- 「低買」商品を購入:目標価格55,000 USDT、期間7日、年利150%
- 実際の利息 = 150% x 7/365 = 2.877%
満期ケース1:決済価格が55,000 USDT超(例:62,000)
目標価格に到達しなかったため、USDT元本+USDT利息で返却:
- 受取 60,000 x (1 + 2.877%) = 61,726.2 USDT
利息は得られましたが、安値でのBTC購入はできませんでした。
満期ケース2:決済価格が55,000 USDT以下(例:52,000)
目標価格に到達したため、USDTが目標価格でBTCを購入:
- 受取 60,000 / 55,000 x (1 + 2.877%) = 1.1222 BTC
- 52,000で換算 ≒ 58,354 USDT
55,000の価格でBTCを購入しましたが、市場価格は52,000まで下がっており、結果的に高く買ったことになります。
本質的なロジック
デュアル投資の本質は、価格リスクを引き受ける代わりに追加収益を得ることです。「オプションの売り」と考えると理解しやすいです:
- 高売 ≒ カバードコール(看涨オプションの売り)で、受け取るオプションプレミアムが利息
- 低買 ≒ キャッシュセキュアードプット(看跌オプションの売り)で、同様にオプションプレミアムが利息
どんな場合に適しているか
高売が適するケース: BTC/ETHなどを保有しており、短期的にはある価格まで上がらないだろうと考え、追加収益を得たい。もし実際にその目標価格で売却されても後悔しない場合。
低買が適するケース: USDTを持って底値での購入を待っており、ある価格まで下がったら購入する価値があると考えている場合。低買は「割引購入注文」を出しながら利息も稼ぐようなものです。
注意すべきリスク
- 途中解約不可:購入後は満期まで資金がロックされ、途中でキャンセルできない
- 極端な相場での損失:価格が目標価格から大きく乖離すると、利息では価格損失を補えない可能性
- 年利表示の誤解:200%年利は見た目が派手ですが、実際は日割り計算の利息で、7日間で約3〜4%
- 決済価格は満期時点に依存:その日の平均価格ではなく、特定の時点の価格で決定
これらの計算ロジックを理解すれば、表面上の高利回りに惑わされず、リスクとリターンのバランスを客観的に評価できるようになります。